世界初、ディジタル・アナログ混在、マルチインターフェース構成の疑似交換機を開発


装置の位置づけ

従来の疑似交換機は、アナログ回線用、BRI用、PRI用と、個別のインターフェース専用製品として売られていました。これらの製品は、シングル・プロセッサで全回線のレイヤ2(端末の終端)、レイヤ3(呼制御)を制御するもので、8回線を超える多回線や、異なるインターフェースが混在した疑似交換機を構成することが困難でした。
本装置は、実交換機と同様に回線種別ごとに個別のプロセッサがレイヤ2を処理し、回線数をスケーラブルに変更できるアーキティクチャを持った、レガシーインターフェース用回線エミュレータの最終形態です。
本装置では、MACアドレスを元にした、装置内の電子化されたシリアル番号管理により、ユーザーサイトの装置に対して、きめ細かなソフトウェア、ハードウェアのアップデートを提供しました。
本装置は、通信端末機器の開発業務、保守・解析サービス業務、端末認定のための測定業務、ハイテク職業訓練での実習に、広く使われていました。残念ながら既に製造メーカーは存在しませんが、現在でも包括的なディジタル・アナログ混在の疑似交換機がないことから、一部で現存品が利用されています。


装置の構成

装置のバックプレーンには、回線交換データ用のPCM2Mハイウェイ(最大12本)、呼制御用のトークン・パッシングLANのパスがあります。
各ユニットは、PowerPCベースの通信コントローラ機能を持ったマイクロプロセッサ(PowerQUICC)上にRTOSを搭載しています。




MPU(Main Processor Unit)は、各回線ユニットのレイヤ3(呼制御)情報から、回線交換接続、パケットデータ接続をします。
16本のPCMタイム・スイッチがあり、各回線インターフェース・ユニットに1本ずつ接続されます。
残り4本のハイウェイには、音声回線交換時に使用される、PBトーン(DTMF)、各国規格のビジートーン、ダイヤルトーン、リングバックトーン、「無音」等が接続されています。
タイムスイッチの切り替えは、トークン・パッシングLAN経由で各回線ユニットから取得したレイヤ3情報により行います。必要に応じて、各回線の音声チャネルにサービス・トーンが送出されます。タイム・スイッチには会議機能もあり、網サービスの多者通話もエミュレートします。
各回線ユニットの設定や、回線状態の監視等は、タッチパネル、および、シリアル・インターフェースに接続されたPC上の専用ソフトによって可能です。専用ソフトでは、各回線の番号計画や、専用線の構成変更がおこなえます。更に、オプションによりEthernetで専用ソフトを接続することができます。




SLTU(Single Line Telephone Unit)は、4回線のアナログ公衆回線インターフェース・ユニットです。
各回線は、回線給電、リンガ機能を持った高電圧SLIC、2線変換機能を持ったハイブリッドCODECとFPGAを介してPCMハイウェイに接続されます。
V.23モデムが接続され、ナンバーディスプレイやモデムダイヤルイン・サービスにも対応します。PBダイヤルインには、MPU内のPBトーンが使用されます。




BRIU(Basic Rate Interfae Unit)は、4回線のISDN基本インターフェース回線・ユニットです。
基本インターフェースI.430のT参照点をエミュレートします。MPUからの設定により、専用線(I.430a)もサポートします。
BRIのレイヤ1制御は、T点インターフェースLSIによりおこなわれます。Dch,Bchデータは、FPGAを介してPowerQUICCのSCCに接続され、パケットの交換の処理をおこないます。回線交換時には、BchはPCMハイウェイに接続されます。




PRIU(Primary Rate Interface Unit)は、1回線のISND一次群インターフェース回線・ユニットです。
一次群インターフェースI.431のT参照点をエミュレートします。MPUからの設定により、専用線(I.431a)もサポートします。
PRIのレイヤ1制御は、T点インターフェースLSIによりおこなわれます。D/Bch(64kbs)、H0ch(384kbps)、H11ch(1.536Mpbs)、H12ch(2.048Mbps)と、多彩なインターフェースを構成できます。各chデータは、BRIU同様FPGA経由でPowerQUICCのSCC、またはPCMハイウェイに接続されます。
PRIは、呼制御のDchが異なる回線(別のBRIインターフェース等)にある場合もあり、MPUの設定により、回線を跨いだ柔軟なインターフェース構成を取れようになっています。




他ユニット

装置のインターフェース構成は、スケーラブルで柔軟に構成できることから、PCMハイウェイ上に、μ-A則変換(国際間音声接続のエミュレート)ユニット、回線障害のエミュレートユニット等のオプション機能追加することができます。


開発担当部位

装置アーキティクチャ設計、回路・FPGA設計、BIST(Bilt-in Self Test)・Bootloaderプログラム設計をしました。
タッチパネルは組み込み用パネルモジュール、電源は通信機器用電源を得意とするメーカーの特注品を使用しています。
プリンタ用画面
前
Packet Assembly Disassembly
カテゴリートップ
開発事例
次
近年の事例